今までの経緯
学生時代は経済学の勉強をしておりました。
高校生の頃で受けていた経済学の授業を通して、世の中や身の回りの経済について非常に関心を持つようになり、最終的に新潟大学に進学した際も、学部は経済学部。
単純に聞いてて楽しいし、おもしろいと思っていたんですよね。
経済学部進学後の就職先としては、金融関係やいわゆる一般企業への就職がほとんどの中で、私自身も例外ではなく、一般企業への入社をいたしました。
その入社がきっかけで革靴の魅力を知ったといっても過言ではないな~と・・・
言ってしまえば、革のかの字もない、まったく無関係な企業だったんですよ笑
そこからどういった方に出会って、どのように革靴の魅力に惹かれたのかというと、端的に申し上げるなら、当時の上司にお会いしたことが全てのきっかけとなります。
仕事場での上司、部下という関係の中で、日々業務に励んでおりました。
その日々の中、革靴との出会いは突然起こります。
仕事場での上司の方が履いていた革靴にとてつもなく目を見張るものがあったんです!
元々、その上司は革靴が好きで、オールデンやMOTO、パターンオーダーの革靴等、たくさんの革靴を所有している方でした。
突然すぎる出会いですが、その時上司が履かれていた革靴は、オールデンのコードバン。
なんだこれ、かっこよすぎると。
そこから、上司の方と革靴の話で盛り上がるようになり、いつしか私自身も革靴に対する物欲と言いますか、革靴欲がふつふつと沸き起こってきたんですね。
上司の方からもまず買ってみなよと言われ、通販を始め、県内のセレクトショップ等見に行き、惹かれる革靴を探す旅に出ておりました笑
結果、私が買ったファースト革靴は、中古ではありますが革靴の最高峰、ジョンロブの今は廃盤となってしまっておりますが、ノルウェイというモデルでした。
典型的なイギリスのUチップのように、少しばかりシュッとしているような、かつステッチ周りの縫い方やソール、コバなど、丁寧な技術が施されているこの革靴が私のファースト革靴となりました。
そこから靴磨きの魅力に気付いたのもすぐで、やはり最初は上司の靴がたくさん履いているのにとても綺麗で、新品のような綺麗さとは違うわけで、味といいますか、艶も非常に出ていたんですね。
どのように保管しているのか等聞いてみたところ、定期的に自分でも磨き、プロの方にも磨いてもらっているという事をお聞きしました。
革靴を磨くという行為がある事は知っていましたが、磨いたことにより新たに生まれるその革靴自体のポテンシャルの高さに非常に興味を持ち、
私もファースト革靴であるジョンロブを持って、まずは上司の方にお願いして磨いていただいたのですが、靴磨きを生業にしているわけではない方なのに、とてつもなく綺麗に仕上げていただけて、、、
あくまで中古ですし、古いモデルでもあるので、上司の方の革靴のようにすごく艶が入るだとか、そんな事は無いだろうと思っていたのですが、ジョンロブの元々の革質の良さもあると思うのですが、それすら度外視できるほど、顔が映るほどの鏡面、ステッチ部分の埃が取れ、丁寧な作りが目に見えてわかるくらいとても綺麗に仕上げていただき、本当にこの革靴があの自分の靴なのかと目を疑ってしまうほどでした。
目の前でも磨いていただいたんですが、その方の手際の良さはもちろんですが、あらゆる道具を使い、フェーズによって動物の毛が異なったブラシを用いてみるみる内に艶が生まれていく過程、一回の靴磨きの中で、何個の工程があるのかその時はわからなかったのですが、一つ一つの工程の中で施される技術を間近で拝見したことで、靴磨きの奥深さというものを大いに実感しました。
自分の大切な靴が綺麗になる事で、より一層愛着が湧き、ずっと大切に履いていきたいと思えるこの靴磨きは言わば、一人一人の足元を豊かにするなと感じます。
私自身も色々な方の足元のサポートをさせていただきたいと考え、靴磨き、そしてその他革関係を生業としております。
やりがい
初めて自分自身が磨いてもらった時もそうでしたが、本当にこの靴は自分の物なのかと、その激変ぶりに大層驚いたものです。
この驚きというのを、お客様にも感じていただいた時、非常に喜びを感じます。
また当店をご利用いただくお客様のほとんどが、靴磨きが初めての方です。
まだまだ県内、靴磨きの魅力が浸透しきってはいないこの状況で、靴磨きに触れたことがない方々に、1から魅力を伝えることができることが、私にとっては最大のやりがいです。
今後の展望
現在実は別で本業があり、靴磨きに関しては副業といった形です。
やはり、いずれは靴磨きを本業にしていきたいですね。
まだまだ県内に靴磨きが浸透しきっていないと感じるのでまずは色々な方に魅力を感じていただけるよう、精進するのみです。
展望というか夢もあって、革靴含めたすべての革製品に興味があるので、本業は靴磨きで、副業でオリジナルの革製品の作成、そして販売ができたらもっと幸せだなと思います。靴磨きの技術しかり、革製品の知識、作成方法含め、まだまだ学ぶべき事が多々あるので、革に囲まれた生活を目指し、頑張っていきたいです。